交通機関に恵まれないこの出張先で
致命的な事態に遭遇した先日。

その日は朝一で外せない仕事があって、
ササッと飯を食い
シャワーを浴びて
駐輪場に向かったら

「バイクが無ぇ…」

あれを飛ばせば約３０分で着けるのに
タクシーを呼んだらここに来るまでだけで３０分待たされる。
バス停までは歩いて３０分…遠回りコースなのでそこからさらに３０分。
これじゃ間に合わん。

とりあえず電話を取り出しパートナーに事情を説明。
運良く近くを通ったタクシーを捕まえ、事無きを得たものの…

盗んだ犯人、絶対に許さん。

急いで午前中に警察へ通報したら
夕方には電話が鳴って「見つかりました」と。
停めてあった駐輪場から２ｋｍほど離れた地点に置いてあって、
ナンバーが外されていなかったからすぐ特定できたらしい。

仕事を終えて指定された警察署に行ったら、
どノーマルだったはずのバイクが
珍走団仕様になって帰ってきた。

ブラックだったボディは闇を裂くヴィヴィッドパープルに、
静かだったマフラーは鼓膜を突く爆音に、
さらに
わかりやすい目印にと思って貼っておいたカエルのステッカーの位置に
シルバーで”ＤＥＶＩＬ”の文字…

乗れんわ馬鹿野郎！

よくも一夜で細かい芸を…
燃料は空だし。

今日、塗装とマフラーを直してなんとか現状復帰。
この費用は当然犯人に弁済してもらいたい。
捕まってないけど…。

夏はなぜだか頭のぶっとんだガキが増える。
この時期はスタッフの女子達にも
変態やチンピラまがいの男がより一層群がるので
こちらとしてはその駆除に気の休まる隙がない。

そんな日々を送っていれば
ヅラを被って写メを撮るなんて奇行も
致し方無いじゃないか。